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梨秋

Author:梨秋
梨秋(りしゅう)風月へようこそ。
ここでは私が日々書き綴った二次創作SSやら趣味やら、日常やらをアップしていきたいと思っています。

なお、個人的なファンサイトであり、公式サイト様とは一切関係ありません。

百合・GL要素を多く含んでおりますので、苦手な方は回れ右でお願いいたします。

現在の取り扱いジャンルは
『けいおん』唯梓

いずれは他のCPも書いてみたいなぁ。

なお、このブログはリンクフリーとなっております。


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DATE: CATEGORY:SSS(ショートSS)
「困ったねぇ。これじゃ帰れないね」
「ほんと、困りましたねぇ」

言葉とは裏腹に、暢気な口調で呟く私たち。

雨が降り始めたのは私が唯先輩の家にお邪魔してすぐの頃だから、確か2時間くらい前。
そして風が強くなってきたのはつい先ほどのこと。ここ30分くらいで急激に強くなり、今では窓ガラスがびりびりと震えているほどだ。

そう、まさに今この瞬間、台風直撃ど真ん中といったところだ。

ニュース番組から流れる『台風12号は勢力を保ったまま日本列島を縦断する模様。充分に気をつけてください』などという定番フレーズを聞き逃したわけではもちろんなく、「雨が降り始める前に家においでよ~。あ、いちおうお泊りセットもってきてね♪」という唯先輩の言葉に誘われて来た。
という事で、最初から帰る気などさらさらない。
台風が来るとき特有の、何か非日常的な雰囲気に気分が高揚しているだけ。じゃれ合っているだけなのだ。

「あ~ずにゃんっ」
「わわっ、唯先輩! 急に抱きついてきたら危ないでしょう!」
「えへへ~、こんなに風強かったら今日は帰れないね~。もうこれはお泊りするしかないね!」
緩み切った顔で、しかし口調だけは大真面目に「残念だけど、仕方ないねぇ」なんて唯先輩が首を振りながら呟く。
やれやれ、唯先輩はまだ遊び足りないらしい。
仕方ない、もう少しだけ付き合うとしますか。

「そうですね。あ、でもご迷惑じゃないですか?」
「んー私も用事がいっぱいあるからなぁ。ギー太の練習もしなくちゃいけないし、どうしようかなぁ」
「そうですか。じゃあ帰ります」
「ええっ!?」
私があっさり切り返すと、「どうしようかぁ」なんて顎に手を当てポーズを決めていた唯先輩は目をいっぱいに見開き振り返る。

「じゃあ失礼しますね。また明日、学校で」
「ちょ、え、ちょっと待って! あずにゃん」
私が立ち上がり帰るそぶりを見せると、唯先輩が必死の表情で縋り付いてくる。
あ、これちょっと面白いかも。もうちょっと意地悪してみようかな。
そんなことを考えていると――

「あの……ほんとに、帰っちゃうの……?」
四つん這いのまま近寄ってきた唯先輩が、私の服の裾をにぎり、覗き込むように問いかけてきた。
その瞳はさっきまでとは一転、不安そうに揺れている。
唯先輩、可愛いなぁ。お泊りセットも持ってきてるし、帰るわけないのに。
こうやって自分の気持ちを素直に表現できるのが唯先輩のすごいところだよね。

「冗談です。帰りませんよ。お泊りセットも持ってきてるじゃないですか」
「よかったぁ。あずにゃん、帰っちゃうかと思ったよ」
唯先輩はほにゃっと笑い、心底安心しましたって脱力している。

「すみません、ついつい意地悪したくなっちゃって」
「もう、今日のあずにゃんはドSにゃんだね」
「なんですか、それ」
私が苦笑いしながら問いかけると、「私をいじめて楽しむドSにゃんなんだよー」と説明にもなっていないご説明。

「えへへ」
「ふふっ」


「じゃあ次は何して遊ぼうか。 お泊りなら時間はまだまだあるもんね♪」
「そうですね。あ、でもギターの練習もするんですからね」



いつもとはちょっぴり違う雰囲気、特別な時間。
たまにはこんな日も、悪くないかもね。




おしまい



あとがき
そういえば今年は台風多いなぁと思い、SSに仕立ててみました。
不謹慎だと怒られてしまうかもしれませんが、どんな日でも楽しんでしまうような才能をこの子達は持っているんじゃないかなと。それはまた素敵なことだなと思います。
大人になると雨を楽しむ余裕はなかなか持てなくなってしまいますから。
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テーマ : 二次創作:小説 - ジャンル : 小説・文学

DATE: CATEGORY:SSS(ショートSS)
卒業式前日。

いよいよ明日は卒業式。
準備は万端、制服にアイロンもかけた。

りっちゃんに誘われて部室へ。思い残すことがないように。

ゴールデンチョコパンを食べ。
澪ちゃんはトンちゃんに初めてのエサやり。
ムギちゃんはピカピカクロスを初体験。
それから始まる大掃除。



そして、橙に染まった世界の中で


最後の鐘が鳴り響く。
始まりを告げ、終わりを告げてきた鐘が最後の音色を響かせる。


胸を締め付けるような郷愁。
愛おしい時間、愛おしい場所、溢れ出る想い。

やり残したころはないんだろうか。このまま終わっていいんだろうか。

焦る。ただただ焦る。
大切な場所が、大切な時間がゆっくりと、確実に終わりを迎える。橙の世界に溶け行くように。

どうしよう。
何か、何かないんだろうか。
この最後の一時まで大切にできる何か。




――歌おう。

大切な、大切な、大切な想い達を歌に籠め。
色褪せることない日々を歌おう。



みんなで過ごした大切な日々、大切な想いを誇るように。
本当に楽しかったと胸を張って言い切るように。






最後の鐘が鳴り響く。
始まりを告げ、終わりを告げてきた鐘が最後の音色を響かせる。









あとがき
初の唯視点(読んでて分からないかも?)、初の百合以外のSSです。
本日は『けいおん!college』の発売日ということで、けいおんのDVDを見ていたんですが、第2期23話『放課後』を見て思わず書いちゃいました。
自分が中学校を卒業するときの最後のチャイム、最後の景色ってやっぱり印象に残ってるんですよね。
そのときの感覚とけいおんを見終わった後の感覚がダブって、書かずにはいられませんでした。

少しでもみなさんの中の懐かしい景色に触れることができたならと思います。

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